周手術期の看護において、麻酔が及ぼす影響について知っておくことは重要です。
皆さんは周手術期看護の参考書はどのようなものを選んでいますか?
たくさんありすぎて…。
どれがいいのかわかりませーん
そうですよね。
周手術期看護の本だけでもどれだけあるのか…。
そこで!今回おすすめする本は、
これです。
「イラストで学ぶ麻酔看護 手術室看護にたずさわる人たちへ」
看護師新人時代に見つけて、この本で麻酔看護についての基本を学習しました。
この内容を知っておくだけでも、周手術期看護の幅がグググーンっと拡がります。
すごいいいですよ。
本記事では、イラストで学ぶ麻酔看護 について紹介していきます。
本の構成や著者の想い、簡単な内容について説明していますので、周手術期の看護の学びを深めていきたいって方は、ぜひ参考にしてほしいと思います。
本の構成
この本の構成は以下のようになっています。
- 全身麻酔薬と全身麻酔の導入
- 手術患者と体液管理
- 循環生理と術中の循環管理
- 局所麻酔の方法と看護のポイント
- 手術患者の術中モニター
これだけみると
げげげっ!やっぱり難しそうな本なんじゃ…
と、思いの方もおられるかもしれません。
しかし、この本のタイトルを見てください!
イラストで学ぶ 麻酔看護
そうです。
イラストを使用してくれているのです。
さらに、ワンポイントレクチャーとして、本文の内容をワンポイントとして解説もしてくれています。
著者について
著者は、麻酔科医で医学博士の弓削孟文先生です。広島の方でご活躍されている先生で、数々の研究論文や著書を執筆しています。
麻酔科医だからこそ、看護師さんに知っててほしいことがピンポイントでコンパクトに分かりやすい本にしてくれていますね。
数々の麻酔看護のセミナーを開催されていますので、その中で使用された内容に改定を加えたものが本書となっています。
本当に、大まかですが総括された内容になっています。
看護学生や新人看護師にこれほど、頼りになる言葉はありません。
この本のいいところ
そろそろこの本の内容が知りたくなってきたんじゃないですかー?
はい、それでは簡単にですが、「イラストで学ぶ麻酔看護」のいいところを紹介していきまよう。
麻酔侵襲について
麻酔侵襲という言葉からスタートになっています。
全身麻酔は、患者さんの意識をなくすことで「痛みのない楽園」状態を提供しますが、それと引き換えに、身体の重要機能の抑制っていう状態になってしまいます。
これが麻酔侵襲といいます。
この麻酔侵襲について、なぜそうなってしまうのかっていうところからイラストを用いて、説明をしています。
点と丸な感じの絵で、ちょっとかわいいイラストです(笑)
吸入麻酔、静脈麻酔、筋弛緩について、それぞれでイラストを用いて解説してくれています。
「手術室で麻酔ってどんなことが行われているんだ?」っという全身麻酔について全く知らなかったという人も「そういうことだったんだー」ってスッと入ってきますよ。
手術の体液管理について
病棟に行くと、患者さんが点滴をしているのを見たり、実際に投与したりする場面って少なからずありますよね。
点滴の種類、気になりませんか?
維持液3号?1号?、開始液?、リンゲル液?
術前、術中、術後で色々と補液の種類が変わっていますよね。
「???…まあ、とりあえず水分補給と栄養補給だよね。」
っていう方もいるのではないでしょうか。
そうです。これらの意味を大まかにかつ総合的にわかりやすく解説してくれています。
実際、ぼくもこの本で理解してから、輸液製剤のことめっちゃ見るようになりました。
輸液製剤のことを理解することで、周手術期だけじゃなくて、色々な場面での看護の幅が格段に拡がります。
理解していて絶対に損はない!
循環管理について
体液管理にも関連するところですよね。
手術では、麻酔や手術の侵襲による循環動態の変動って激しいといわれていますよね。その循環動態がどのように変化しているのかについても解説してくれています。
周手術期だけじゃなくて、疾患や症状のある患者さんをアセスメントするときに、外せない部分が循環だと思います。
とくに周手術期で考える必要のあることがサードスペースです。
サードスペースについて聞いたことありますよね。
この本では、このサードスペースについて「体内のたんこぶ」と表現しています。
この表現だけでもサードスペースのイメージってつきませんか。
そして、この内容をもう少し深堀して解説してくれています。もちろんイラストを使ってです(笑)
また、手術における血圧変動の原因や生体への影響なども簡単にわかりやすくしてくれています。なんだったら血圧の意味から説明してくれていますよ。
まとめ
イラストで学ぶ麻酔看護のいいところについて、簡単にですけど語ってみました。
他にもわかりやすく解説してくれている点はたくさんあります。
何がいいかって、やっぱり麻酔看護を理解しておくことで、手術室にいなくても術中の様子が見えるようになるんですよね。
麻酔チャートとか麻酔記録を見るだけで、この患者さんの体に起きたことがわかる。
術中看護記録を見なくても患者さんのことが理解できます。
これって本当にすごいです。麻酔チャートを見るのが楽しくなってくるんです。
この体験を皆さんもぜひ味わってもらいたいです。
その一歩としての
イラストで学ぶ麻酔看護
ぜひおすすめします!
購入したいって方はこちらからどうぞ!
最後までお読みいただきありがとうございました。
他にも周手術期看護の本でおすすめがたくさんありますので、紹介していきますね。