看護教員になるには

【看護学校の教員になろう】看護学校の先生に向いている人、向いていない人とは!

看護師になるには、看護学校か看護学科の大学を卒業する必用があります。
その過程で、必ず関わってくる人が「看護学校の先生」です。

看護師の皆さんは、経験されたと思いますが、看護学校の先生って色々な方々がおられましたよね。

厳しい先生、やさしい先生、話しやすい先生、頼りない先生・・・これらの言葉だけでは言い表せない先生もたくさんおられたのではないでしょうか。

本当にたくさんの個性が集まり学校運営をしています。

「こんな先生になりたい」
「あの先生みたいな人にはなりたくない」
「憧れの先生と一緒に働きたい」

このような考えがある看護師さんもおられると思います。

看護師のキャリアアップの一つとしても看護学校の教員は選択肢にありますね。

ただ、看護学校の先生というように、先生として何も知らない学生さんに看護の知識を教えないといけないのも役割になります。

「私なんかが教えるなんていいのかな」
「人前に出て説明するなんてできないかも」
「教えるほどの知識なんて・・・」

看護学校で教員をしてみたいけど、やっぱり先生として自分はやっていけるのだろうか、向いていないかも・・・という不安も感じますよね。

そこで、看護教員歴10年のなかで、同僚の先生方や実習先の指導者さん、看護師さん、看護師長さんなど、色々な看護師さんを見てきたぼくが、先生に向いている人、向いていない人について解説していきます。

本記事を読んで、「先生になりたいけど自信がない」という看護師さんも「チャレンジしてみよう」という気持ちになればうれしく思います。

看護学校の先生に向いている看護師

  • 相手を思いやる気持ちがある。
  • 相手の話を批判、否定せずに聴ける。
  • 学生とともに成長しようという気持ちがある。
  • 挨拶ができる。

いきなりですが、上記のことができる看護師さんは、全員看護学校の先生に向いています。

どうでしょうか。
皆さん「これぐらいだったら私でもできる」と思いませんか。

そうなんです。
看護師さんとして、当たり前のことができる人は、看護学校の先生として立派にやっていくことができます。
ですので、これらができない人は、看護学校の先生には向いていないのでなはいかと考えます。(あくまで僕の意見ですが…)

相手を思いやる気持ちがある。

相手を思いやる気持ちは、看護師さんとしても必要ですよね。
病棟で看護師をしていても、患者さんのことを第一に考えたり、一緒に働いている同僚が困っていないかとか、手が空いているたら手伝おうとか。
他の誰かに対して、思いやる気持ちをもって仕事をしてくれていると思います。

「忙しすぎて、自分のことで精一杯で…思いやったりできていません。」

という方でも大丈夫。
そうやって、「したいけど、できていない」というところに気がつくだけでも大きなことです。
そんな思いがあるだけでも素質は十分です。

学生と実習に行けば、病棟勤務の時よりも時間が取れます。
とくに学生さんとは一緒にいる時間が増えるので、学生さんがより学習効果があげられるようにフォローしながら関わることができます。

学生さんがどんなことでつまづいているのか、どんな看護をしたいのか、どうしたら理解できるようになるだろう。

相手の立場にたって物事を考えることができる人は、看護師さんでも看護教員としてもきっと成功できるでしょう。

相手の話を批判、否定せずに聴ける。

教員になったら、学生に疾患や解剖をわかりやすく説明する力が必要だ!
とお思いの方もおられるかと思います。
たしかに、初めて習う看護の知識をわかりやすく説明する力があって損はありません。

看護学生時代の授業中に「この先生の授業はわかりやすい」「そうやって覚えたらいいんだ」などのことを感じたことはありますよね。

しかし、ぼくはこの条件は、看護教員に向いている必須項目ではないと考えています。

なぜなら、皆さん思い出してください。
わかりやすいと感じた授業、そのテストで100点とれましたか?
実習ですぐに活用できましたか?
国家試験でその授業の内容を覚えていましたか?
看護師になってその授業の内容を活用できましたか?

中には覚えていたし、100点を取ったという方もいるかもしれませんが、授業中にわかりやすい説明を聞くだけでは、その時だけの「わかりやすかった」で終わってしまいます。

ですので、ぼくが考える教員に向いている人の必須条件には、「わかりやすい説明ができる人」という発信する力は入りません。

それよりも、学生さんの考えをしっかりと受けてめて、聴くことができる人が教員に向いている人だと考えています。

「自分から発信は苦手。でも聴くことはできます」という方は、看護教員に向いています。

学生さんも看護学生として、一人の人間として、色々なことを考えながら行動をしています。
すごく勉強をがんばる学生さん、あまり勉強をしない学生さん、自分から進んで行事に参加したりする学生さん、全然発言しない学生さん、遅刻欠席が多い学生さん・・・

それぞれで、理由や思い、考えをもって学校生活を送っています。

それらを、しっかりと聞くこと。
病院で看護師さんが患者さんにしていることと同じですよね。
思いを吐き出してもらう、理解してもらえる人に出会う。
そうすることによって、後ろ向きな人も前向きにがんばれるようになったり、無理していた人が自分らしく行動できるようになったり。

けっして、学生の話す言葉を「ただの言い訳け」「こんな考えは間違っているから正さないと」などと否定や批判的に聴かないようにしましょう。
批判的思考が看護業界では必要な技術と言われていますが、使い方を間違えると「ただ追い込んでいるだけ」の教育という名のパワハラ、アカハラになります。

否定も批判もしない。ただただ学生の話す言葉を聴くことで、学生は自分で自分の頭が整理でき、前向きにがんばってくれるようになります。

するどいアドバイス、対処方法を提示できる力なんかよりも、聴くことができる人の方が、看護学校の先生には向いているとぼくは思っています。

学生とともに成長しようという気持ちがある。

先生なのだから、学生よりもなんでもできる、知識もある、技術もあるのは当然である。
と考えている方もおられるのではないでしょうか。

結論から言うと、そんな先生はいません。
どの先生も、学生さんより劣っているところは必ずあります。
そう、必ずあります!

だからこそ、肩ひじを張って、無理をして、先生様になる必要はありません。っていうか、なっていけません。

皆さんも関わった経験があるのではないでしょうか。無駄に偉そうな先生や無理をしている先生。
そんな先生のことを信頼できますか?

だからこそ、看護学校の先生でも苦手なことがあっていいんです。
むしろ、そういった先生の方が信頼されます。

学生さんがわからないことは、一緒に調べるたり、調べ方を教える。
患者さんに合った技術について学生さんと一緒に方法を考える。
実習先の患者さんとのコミュニケーションでは学生さんと一緒に関わる。

そうやって、学生さんと一緒に教員として成長しようという考えをもつことが、教員として向いている人だと思います。

なんでもかんでも学生に負けてはならない、学生に勝たないといけない、学生より優れていいないといけない。などと、考える人は教員には向かないと思いますし、絶対にしんどくなるので、辞めておいた方がいいと思います。

挨拶ができる。

挨拶はどこでも必要ですよね。
教員から学生さんに挨拶することで、関係もよくなりますし手本にもなります。
自然と学生さんから挨拶をしてくれるようになるはずです。

教員として挨拶が重要になるのは、実習先でのことが多くあります。
実習病院では、患者さんとはもちろんのこと、看護師さんや看護師長さん、看護部長さんたちと良好な関係を築くことが、学生さんにもいい影響を及ぼします。

そのためにも、挨拶ができるっていうのは本当に大事なことです。

看護師さんとして勤務していても、しっかりと挨拶するだけ関係か良くなったりしますよね。
病院さんにおじゃましているという感覚で、挨拶をするだけで実習環境の良さが全然変わってきますよ!

看護学校の教員に向いていない人

これは、看護学校の教員に向いている人の逆の方々が向いていない人です。

  • 学生の気持ちがわからない、わかろうともしない。
  • 自分の看護の意見を押し付ける人。
  • 自分が説明したことで満足をしてしまう人。
  • 挨拶できない人。
  • 学生の意見を否定、批判する人。

こういった人は、いくら解剖の知識があっても、疾患の知識があっても、手先が器用であっても教員には向いていない人たちです。

学生さんがつぶれたり、自由な発想で看護を展開したりできません。

まとめ

看護学校の教員に向いている人、向いていない人について解説していきました。

皆さん、記事を見ていただいた通り、ほとんどの看護師さんが看護学校の先生に向いているということがお分かりいただけたと思います。

今は教員として自信がなくても、学生さんと一緒に教員として看護師として成長していけばいいんです。

看護学校の先生になりたいけど、向いているのかわからないっていう方。
皆さん、大丈夫です。
看護学校の先生になって、学生さんの看護師になる夢を手伝ってあげてください。
卒業生が立派になった姿を見ると、何とも言えない感動を覚えますよ!

ぜひチャレンジしてください!応援しています!

どんな本を選べばいいの

おすすめの参考書

看護師さん、看護学生さんにおすすめのグッズを多数販売。
【つむラボshop】

ご来店いただけたら嬉しいです!お待ちしております。