今回のテーマは神経系のフィジカルアセスメントです。
看護学生のみなさん!神経系は得意でしょうか。
神経系って難しいところも多いですよね。
今回の記事では、神経系のフィジカルアセスメントとして、
- 意識状態に関するもの
- 運動に関するもの
- 感覚器に関するもの
- 反射に関するもの
- 小脳に関するもの
というような感じで分けて解説をしていきます。
ちょっと!今回の解説のボリュームすごいんですけど!
そうなんです…
今回の解説はガンガンにボリュームが多いのです…
じゃあやめておきますね。それではこれにて失礼…
って思った学生さん!
ちょっと待ってください!
だからこそ、授業の予習もこの内容をノートに写すだけでオッケーなんです。
あとは授業で聞きながらノートに追記をしていけば、神経系のフィジカルアセスメントもバッチリですよ。
あと、本記事では、歩行の観察についても触れています。
このように実践に則した内容も入っていますので、看護師さんにも活用していただけると思います。
今回の記事を執筆するにあたり参考にした本も載せているので、よかったら活用してください。
それでは、アセスメントの目的・基礎知識からスタート!
神経系のフィジカルアセスメントの目的
中枢神経や末梢神経が正しく機能し、生命活動(生きている)や日常生活動作(生きていく)に影響がないかを評価していくことが目的になります。
神経系の機能が低下していることが見られた場合は、患者さんの日常生活にどのような影響をもたらしているのかをアセスメントし支援につなげていきましょう。
神経系の基礎知識
神経系は、中枢神経である脳と脊髄、末梢神経である12対の脳神経と31対の脊髄神経からなります。
中枢神経は、運動・感覚・自律神経機能などの身体の諸機能を統括します。
末梢神経は、末梢の各器官と中枢神経系を結びます。
①神経系とニューロン
ニューロン(神経細胞)とは、神経系における構造上および機能上の最小単位で、主に神経細胞体、樹状突起、軸索からなります。
多数のニューロンがネットワークを構築することによって神経の情報受け渡しをしています。
神経情報は、電気興奮として軸索に沿って移動(伝導)し、神経終末まで伝わった神経情報は、シナプスで化学伝達物質として放出され、次のニューロンへ伝わります(伝達)。
※シナプスとは、神経終末と次のニューロンの神経細胞体や樹状突起との接合部のことをいいます。
②有髄神経・無髄神経
ニューロンには、軸索が髄鞘(ミエリン鞘)と呼ばれる細胞につつまれている「有髄神経」と包まれていない「無髄神経」があります。
有髄神経では、ランビエ絞輪ごとに電気振動が発生する(ミエリン鞘を飛び越えて伝導する跳躍伝導)ことで伝導速度が速いです。
無髄神経は、電気的興奮が連続して発生することで伝導するため伝導速度が遅いです。
急速な興奮伝達を必要とする運動神経や一部の感覚神経は、有髄神経からなっています。
急速な興奮伝達を必要としない自律神経などは無髄神経からなっています。
③遠心路と求心路
神経情報は、一方向にしか伝わりません。
そのため、情報伝達経路には中枢から末梢の遠心路(遠心性)と、末梢から中枢への求心路(求心性)の2つがあります。
・情報が脳から筋肉に伝わる神経路(上から下に行くイメージ)を遠心路や遠心性といいます。
・情報が皮膚などの感覚から脳へ伝わる神経路(下から上に行くイメージ)を求心路や求心性といいます。
遠心路や求心路は、覚えておくことで神経系のフィジカルアセスメントについての理解が深まりますので、ぜひ覚えておきましょう。
神経系のフィジカルアセスメント
意識に関するもの
運動機能に関するもの
感覚機能に関するもの
反射に関するもの
小脳機能に関するもの
意識状態に関するもの
意識は、生命を左右する重要なサインの一つとなります。
軽微な意識の変化も見逃すことがないように、意識状態を正確に観察、評価できるようなりましょう。
意識は質的な側面と量的な側面からとらえることができます。
質的な側面
「意識の内容」刺激からの反応をどうとらえたのか、どう認識したのか(声かけからの適切な返答がある、会話が成立する等)という側面のことです。
量的な側面
「意識レベル」覚醒の有無や刺激に対する反応(目を開ける、声のほうを向く、返事をする)の程度などの側面のことです。
意識を保つには
上行性毛様体賦活系という働きが関与しています。
上行性毛様体賦活系は、視床・中脳・橋・延髄に存在し、抹消からの感覚や内臓、深部知覚などから情報を様々に処理し、大脳皮質を刺激する働きをしています。
この働きによって、覚醒時に大脳全体が正常な機能を維持できています。
意識の内容の観察
日常での観察を行っていきましょう。
日頃の会話や仕草などに注意し、普段と様子が違うという変化に気づくことが重要です。
そのことで、重篤な意識障害の初期症状や身体に起きた異変や苦痛による意識の変化の可能性を見逃さないようにできます。
例えば… ・会話がかみ合わない ・注意力や記銘力が低下している。 ・怒りっぽい、活気がない
など、普段と違うことがあれば軽微な変化も見逃すことがないように日常的に注意して観察をしましょう。
意識レベルの観察
意識レベルの評価方法
①グラスゴーコーマスケール(GCS)
国際的に広く普及している評価スケールです。
開眼(E)、言動(V)、運動(M)の3つの反応を独立して観察し、各項目の合計点数で重症度を判断します。
点数が低いほど意識障害が重度になります。
評価した意識レベルは、「E3V4M6」などと表現しましょう。
Ⅰ.開眼(E) 4点 自発的に開眼 3点 呼びかけにより開眼 2点 痛み刺激により開眼 1点 開眼しない |
Ⅱ.言動反応(V) 5点 正確な応答 4点 混乱した会話 3点 不適当な言葉 2点 理解不明の声 1点 発言なし |
Ⅲ.運動反応(M) 6点 命令に従って四肢を動かす 5点 痛み刺激の部位に手を伸ばして払いのける 4点 痛み刺激に対する四肢屈曲、逃避反応 3点 痛み刺激に対する四肢異常屈曲(除皮質硬直) 2点 痛み刺激に対する四肢伸展(除脳硬直) 1点 全く動かない |
除皮質硬直と除脳硬直は、高度の意識障害で出現する異常姿勢であり、痛み刺激を加えることにより観察されます。
緊急度、重症度が高い病状であることを示しています。
※除皮質硬直
GCSのM3に相当し、大脳皮質の広範囲な障害(大脳から間脳にかけて)を示唆します。
上肢は強く屈曲内転し、下肢は強く伸展します。
※除脳硬直
GCSのM2に相当し、中脳や橋を中心とした脳幹の障害を示唆しています。
上肢は強く回内伸展し、下肢も強く伸展します。
一般的に意識の回復が難しいといわれていいます。
②ジャパンコーマスケール(JCS、3-3-9度)
覚醒度に主眼をおいたスケールで、日本で広く普及しています。
点数が大きいほど意識障害は重度となります。
簡便でわかりやすく緊急時の意識レベルの評価に非常に有効ではありますが、覚醒の定義が評価者によっても判断にばらつきでることもあり、注意が必要です。
評価した意識レベルは、「Ⅰ-3」「Ⅱ-20」などと表現しましょう。
また、直接「3」「20」と簡略化することも多くあります。
Ⅰ.刺激しないでも覚醒している状態 1 だいたい意識清明であるが、今ひとつはっきりしない 2 見当識障害がある。 3 自分の名前・生年月日が言えない。 |
Ⅱ.刺激によって、一時的に覚醒する状態 10 普通の呼びかけで容易に開眼する。 20 大きな声または体を揺さぶると開眼する。 30 痛み刺激を加えつつ呼びかけを繰り返すとかろうじて開眼する。 |
Ⅲ.刺激をしても覚醒しない状態 100 痛み刺激に対して、払いのける動作をする。 200 痛み刺激で少し手足を動かしたり、顔をしかめる。 300 痛み刺激に反応しない。 |
意識レベルのアセスメント
意識障害が見られた場合は、バイタルサインや他の神経症状、疾患の有無なども考慮して観察をしていきます。
意識障害は様々な疾患や病態で引き起こされます。患者さんの状態を早く見極めて治療につなげられるようにアセスメントをしていきましょう。
運動に関するもの
運動神経の経路
①錐体路
錐体路とは、大脳皮質の運動野から脊髄と脊髄神経を介して四肢や体幹の運動器へ刺激を運ぶ遠心性の神経路のことで、随意運動を支配しています。
錐体路の大部分は延髄下部で交叉し、左右の経路が入れかわります。これを錐体交叉といいます。
そのため、錐体交叉より上部が損傷すると損傷側とは反対側の四肢や体幹に障害がでることになります。
②上位運動ニューロン、下位運動ニューロン
錐体路において、大脳皮質細胞から脊髄前角細胞までを接続するニューロンを上位運動ニューロンといいます。
脊髄前角細胞から筋肉の接合部までのニューロンを下位運動ニューロンといいます。
上位運動ニューロンである錐体路が障害されて生じる麻痺を中枢性麻痺といいます。脳出血や脳梗塞、脊髄損傷などでおこる片側麻痺などがあります。
下位運動ニューロンが障害されて生じる麻痺を末梢性麻痺といいます。神経損傷による橈骨神経麻痺などがあります。
運動神経のフィジカルイグザミネーション
筋骨格系のフィジカルアセスメントはこちらを参照してください。
骨格筋のフィジカルアセスメント
関節のフィジカルアセスメント
バレー兆候の観察
中枢性の原因による片側性の軽い麻痺や筋力低下に対するスクリーニング検査として用いられます。
〇上肢のバレー兆候
手掌を上にして両腕を前方に水平に挙上させて、閉眼してもらいます。
そのままの状態を保ってもらいますが、麻痺や筋力低下がある場合は患側の上肢は回内してだんだん下に落ちてきます。
〇下肢のバレー兆候
腹臥位になってもらい、両足が接しないようにして両膝関節を90°または45°に曲げてもらいます。
麻痺や筋力低下がある場合は、患側の下腿がだんだん下に落ちてきます。
運動機能のアセスメント
バレー徴候で姿勢が保持できないようであれば、錐体路の障害を疑います。
麻痺の程度や状態をさらに観察し、麻痺が進行しているのか、その他の障害がでていないかをアセスメントしていきます。
また、日常生活にどんな影響があるのかを考えていく必要があり、患者さんの状態に応じた支援をアセスメントし援助につなげていきましょう。
感覚器に関するもの
体性感覚、特殊感覚、内臓感覚があります。
今回は体性感覚について解説していきます。
体性感覚について
1.表在感覚
表在感覚は皮膚でとらえられる触覚・痛覚・温覚・冷覚があります。
皮膚からの刺激により大脳皮質の感覚野に伝わる、求心性の神経です。
繊細な触覚などは内側毛体路を通り大脳皮質の感覚野へ伝達されます。
粗い触覚などは前脊髄視床路を通り大脳皮質の感覚野へ伝達されます。
温覚・痛覚は外側脊髄視床路を通り大脳皮質の感覚野へ伝達されます。
痛覚と温覚は同じ経路を通ります。そのため、痛覚の検査をしたら、温覚の検査は必要ありません。
皮膚のデルマトーム
デルマトームとは、脊髄節とそれに由来する脊髄神経が分節状に支配している皮膚領域を表したものです。
四つん這いにすることで、各髄節との位置関係が理解しやすくなります。
表在感覚のフィジカルイグザミネーション
木製の舌圧子を用意します。
舌圧子を二つに折って、尖った側で痛覚を、丸い側で触覚を確認します。
具体的な方法は、まず患者さんに閉眼してもらい触れていることがわかったら合図をするように説明します。
尖った側では「ちくちく」、丸い側であれば「にぶい」などと、どちらで触れているかを言ってもらいます。
尖った側と丸い側で、患者さんの上肢、大腿など身体の各部に触れます。
一瞬だけ触れて、すぐに離します。必ず同じ領域(デルマトーム参照)で身体の左右を確認します。
表在感覚のフィジカルアセスメント
明らかな皮膚知覚の低下が見られない限り、痛覚や触覚の正常・異常は左右差をみてはじめて判断することができます。左右差をみることが大切なのは、呼吸音の聴診などほかの多くのフィジカルアセスメントにも共通します。
痛覚や触覚は個人差が大きいため、同じ患者さんに同じ条件で左右を検査することで、その違いがわかります。
左右差がある場合や、感覚に異常が見られた場合も、他の症状がないのか、もともとの疾患や治療内容なども総合的に判断し、原因を追究していきましょう。
2.深部感覚
深部感覚とは視覚を用いずに身体の運動の方向や速さ、四肢の位置を骨膜や筋肉などある受容器を通して検知する感覚です。
深部感覚のフィジカルイグザミネーション
音叉を使用します。
音叉を振動させて、患者さんの外果や手足の母指の付け根など、すぐ下に骨があるところに当てます。
振動がわからなくなったら「はい」と合図をしてもらい、振動が感じられなくなるまでの時間を測ります。
深部感覚のフィジカルアセスメント
振動が感じなくなるまでの時間に左右差がないか確認します。
また、異常に早く振動が感じられなくなった場合などは、振動感覚異常を疑います。糖尿病性神経障害などの場合は、秒数が短く感じられることがあります。
3.複合感覚
複合感覚とは、表在感覚や深部感覚の情報が大脳皮質で統合され、ものの形態や性質などを認識することをいいます。
表在感覚や深部感覚に障害がないにもかかわらず、複合感覚に異常がある場合は、頭頂葉の障害が考えられます。
複合感覚のフィジカルイグザミネーション
患者さんに閉眼してもらいます。
クリップや鍵、小銭など患者さんにとってなじみのある小さなものを手に握ってもらい、それが何であるかを答えてもらいます。
4.感覚器と日常生活への影響
感覚障害の有無を確認し、その情報をもとに詳細な検査や二次傷害の予防につなげていく必要があります。
感覚障害がある患者さんに対して、日常生活援助を行う場合は十分なアセスメントを。
患者さんの感覚がないとはどういうことかを考えて、援助時の観察や方法に注意をしましょう。
清拭で強くこりすぎない、入浴や部分浴での熱さがわからない、移乗や体位変換の際に手などが下敷きになっていても気づかない、どこかにぶつけてもわからないなどに十分に注意しましょう。
反射に関するもの
反射とは、一定の刺激によって引き起こされる不随意の反応のことをいいます。
受容器が受けた刺激は求心路から反射中枢を経由し、大脳を介さずに遠心路から効果器に伝わることで特定の反応を引き起こします。
受容器→求心路→反射中枢(脊髄)→遠心路→効果器という反射の経路を反射弓といいます。
反射のフィジカルイグザミネーション
反射の検査によって、脳幹から脊髄までの障害レベルをアセスメントすることができます。反射の検査は、意識レベルの低下した患者さんに対しても行えるという点で、脳神経系のフィジカルアセスメントでは非常に有用です。
◎打腱器による反射
打腱器はスナップを利かせて振り下ろし刺激を与えます。
膝蓋腱反射
患者さんに足底が床につかないように椅子に座ってもらいます。
どうしても床に足がついてしまう場合は、足を組んでもらうことで足底を浮かすことができます。
膝蓋骨直下のくぼみを打腱器で叩きます。
この際、意識をしてしまうと患者さんが自分で動かしたり、動かないようにしたりすることもあるので、意識がそれるようにします。
両手同士を横に引っ張ってもらったり、歯を思い切り食いしばってもらったり、話をして意識をそらしたりしてみましょう。
正常では膝関節の伸展が見られます。
◎対光反射と瞳孔の観察
瞳孔反射の一つで 瞳孔 の直径を光の強さにより変化させ、網膜に届く光の量を調節する反射です。
それにより様々な明るさに対し網膜を適応させます。
強い光に対して瞳孔は小さくなるのに対し、弱い光では瞳孔は大きくなります。
つまり対光反射は瞳に入る光の量を調節していることになります。
対光反射の確認
目を開けて正面で遠くのほうを見てもらいます。
視野の外側からペンライトなどで光を入れます。
正常ならすぐに縮瞳します。
反射のアセスメント
膝蓋腱反射は、上位運動ニューロンが障害されていれば、筋収縮が抑制されずに過剰な筋収縮が起こります。
反射弓のいずれかが障害されていれば、反射のための信号が送られないため、反射の減弱・消失がみられます。
対光反射では、光を当てると瞳孔が収縮します。
また、光を当てていない側の瞳孔も収縮が見られます。
光を当てたほうの対光反射を直接対光反射、そのときに光を当てていないほうの対光反射を間接対光反射といいます。
対光反射の消失は、高度の意識障害が考えられるため、他の症状や状態とともに直ちに医師に報告しましょう。
使いやすいペンライトはこちらから!
小脳に関するもの
小脳は、筋や腱、関節からの深部感覚や内耳からの平衡感覚、大脳皮質からの情報を受けて、運動の強さや力の入れ具合、バランスなどを計算して調節するという運動調節機能の役割があります。
小脳のフィジカルイグザミネーション
①指鼻試験
片方の指先で患者さん自身の鼻の頭を触って離す動作を繰り返してもらいます。
指の位置が正確か、動きがスムーズか、最短距離をとれるか、ふるえはないかを観察します。
目を閉じた状態で同じ動作を行い、同様の観察をします。
小脳機能に障害がある(小脳失調)と、指が鼻を外れたり、鼻までの最短距離をとれなくなります。
②指鼻指試験
援助者の指と患者さん自身の鼻を、指で交互に触れてもらいます。
援助者は標的となる指を広い範囲に動かします。
指鼻と同様で、患者さんの指の動きを観察します。
③急速変換試験
手背と手掌で、膝を交互に叩いてもらいます。
これは、前腕の回内と回外を瞬間的に切り替える運動で、小脳失調があるとうまくできません。
急速変換試験には、母指とほかの指をできるだけ素早く順番に触れさせる方法もあります。
④かかと膝試験
仰臥位で片足のかかとを高く上げ、そのかかとを反対側の膝の上にトンと乗せてもらいます。
そのかかとを、脛の上をすべらせて、最後に両足をそろえて伸展の状態にします。
小脳失調があると、かかとが膝を外れて大腿のほうに行ったり、脛の上をなぞって下がることができなかったりします。
※小脳の平衡機能を評価する方法
ロンベルグ試験
つま先をそろえて立ってもらいます。
この段階でふらふらしたり、立てないようであればすぐに中止します。
この場合は小脳に問題があるので、続ける意味がありません。
立てるようであれば、目を閉じてもらいます。
目を開けている間はじっと立てても、閉じたとたんにふらふらするようでしたら、小脳に情報を伝達する脊髄に障害がある可能性があります。
歩行を観察する
歩行は、筋力の身体バランスなどいろいろな要素が必要とされる動作です。
歩き方 | 特徴 | 原因となる主な病気 |
突進歩行 小刻み歩行 | 前かがみ、小刻み、手を振らない、すくみ足、加速歩行、突進現象 | パーキンソン病 |
酩酊様歩行 | 両足を開き、酔っぱらったように 全身を揺らして歩く | 脊髄小脳変性症、前庭神経炎など |
ぶん回し歩行 | 麻痺側の関節が十分動かず、下肢が伸展する | 脳血管障害など |
アヒル性歩行 | 腰を左右にゆすって歩く | 筋ジストロフィー、多発性筋炎など |
間欠性跛行 | 歩き続けると下肢の痛みと疲労感が強くなって歩けなくなり、休むと再び歩けるようになる。 | 閉塞性動脈硬化症など |
まとめ
長かった!なんとかここまで学習できましたね。
神経系のフィジカルアセスメントは普段の患者さんの状態を観察しておくことで、異常の早期発見につなげることができます。
神経系については、まだまだ奥が深いところがありますし、脳神経とつながるところもたくさんあります。
色々な知識を総動員して、患者さんへの看護につなげていってください。
長い記事でしたね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の参考文献です。ぜひ学習の参考にしてくださいね。