みなさん、呼吸はしていますかー。
今回のテーマは呼吸についてです。
超初級としていますので、簡単にポイントで説明していきたいと思います。
今回の記事では
の内容を簡単にポイント解説していきますね。
呼吸について全くわかりませーん!
こんな学生さんも大丈夫。黒字やラインを引いているポイントだけでも覚えておけばばっちりです。
事前学習も記事の内容をノートに写すだけ!
授業を聞きながらあとから追記していきましょう。
最後におすすめの参考書も載せていますので、よかったら購入の参考にしてくださいね。
それでは気管支からスタートです。
気管支
鼻腔・咽頭・喉頭までを上気道といいます。
そして、その先が下気道といいます。
下気道は、気管から肺胞にくっつく呼吸細気管支までをいいます。
気管は3層構造になっていて、外側から外膜・筋層・粘膜に分かれています。
気管には、気管分岐部と呼ばれる部分があり、そこで左右に分かれて、肺へ向かう主気管支となります。
心臓は左にあるので、左主気管支は右主気管支よりも長くなっています。
左のほうが長い!
右主気管支は、左主気管支よりもやや太く短くなっており、気管からほぼまっすぐに降りていきます。
そのため、誤嚥した食べ物などの異物は、右の肺に入りやすくなっているので、誤嚥性肺炎は右肺に起こりやすいといわれています。
主気管支から分岐した気管支は、肺の各区域に分岐していきます。
主気管支→葉気管支→区域気管支→細気管支→終末細気管支→呼吸細気管支→肺胞管と分かれていき肺胞となります。
肺胞の集まりが肺胞嚢といいます。
肺
左右に分かれた気管支は、肺門(肺の入り口)を通って肺の中に入っていきます。
左肺は斜裂(大葉間裂)によって上葉と下葉の2葉に分かれています。
右肺は上葉、中葉、下葉の3葉に分かれています。上葉と中葉は水平裂(小葉間裂)によって分けれており、中葉と下葉の間は斜裂(大葉間裂)によって分けられています。
肺葉はさらに肺区域に分けられています。
左葉は8個、右葉は10個の区域に分けられています。
肺葉の並び方は、右肺は前からだと下葉がほとんど見えないようになっています。
反対に後ろからだと中葉が見えなくなっています。
そのため、肺の聴診をするときは、前からだけでは聴診できない部位が出てきますね。
下葉をしっかりと聴診するには、背部からの聴診が必要になります。
肺は肺胞の集まりです。肺胞と肺胞の間には肺間質(肺胞中隔)と呼ばれる間があり、そこは結合組織で埋められています。
気管支と肺胞はランバート管でつながっています。
また、肺胞と肺間質はコーン孔と呼ばれる穴でつながっています。
ガス交換について
呼吸によって空気中から酸素が取り込まれ、二酸化炭素を体外に排出することをガス交換(外呼吸)と言います。
気管支を通ってきた空気は、ランバート管を通過し肺胞(肺実質)に辿りつきます。風船のように張った肺胞のヨコには、肺毛細血管が接しており、そこで血液と肺胞でガス交換が行われます。
ガス交換は拡散という原理で行われています。
拡散とは、おんなじ気体は圧(分圧)が高いほうから、圧の低いほうに移動をするという原理のことをいいます。
吸った空気の中の酸素は、毛細血管を通っている血液中の酸素より圧が高いです。そのため、血液中に酸素が移動していきます。
逆に、吸った空気の二酸化炭素より、毛細血管を通っている血液中の二酸化炭素のほうが圧が高くなっています。そのため、肺胞内の圧の低い空気のほうに二酸化炭素が移動していきます。
呼吸運動
肺は自分で動くことができません。横隔膜や呼吸筋の動きによって、胸のなかの圧(胸腔内圧)が変化し肺が膨らんだり、縮んだりすることで呼吸運動をしています。
胸腔内圧は、常に陰圧(大気圧より低い)になっています。
吸気時には、外肋間筋の収縮による肋骨・胸骨の挙上と、横隔膜の収縮(下降)により胸郭が拡がります。すると、胸腔内圧が低下して肺胞が引っ張られて拡がります。それと同時に気道内の圧(気道内圧)が低下して、外からの空気が気道→肺胞に流入してきます。
呼気時には、外肋間筋の弛緩・内肋間筋の収縮により肋骨・胸骨の引き下げ、横隔膜の弛緩(挙上)によって胸郭が小さくなります。
そこに、肺の弾性収縮力も加わって、肺が収縮して気道内圧が上昇し、呼気となります。
胸腔内圧
胸の中(胸腔)は常に陰圧で保たれています。それは、吸気でも呼気でも陰圧になっています。
イメージとしては、圧が肺の内側に引っ張られているという感じですかね。
一方、肺胞内は外気と通じているので、大気圧とおなじ圧になっています。
そのため、肺胞は常に引っ張られている状態になり、肺胞は常に小さく膨らんでいる状態です。
排気量
肺の容量を排気量といいます。
ふつうの呼吸の状態で肺に入る空気の量は、1回換気量といいます。成人で約500ml(ペットボトル1本)の量を1回の呼吸で空気の入れ替えをしています。
息を深く吸ったときに肺に入る量を、予備吸気量といい、最大限に息を吐ききった量を予備呼気量といいます。
最大限に息を吸い込んだあと、ゆっくり吐き出した排気量を肺活量といいます。
まとめ
肺と気管支について、少しはイメージすることができたでしょうか。
このイメージを最初につけておくことで、もう一歩踏み込んだ呼吸について理解を深めることができます。
難しく考えず、少しづつ知識を増やしていきましょう。
今回の参考文献です。「楽しく学ぶ看護につながる解剖生理」「病気がみえる呼吸器」「説明できる解剖生理」「人体の構造と機能」