看護の基礎技術

必見!看護過程の記録攻略!アセスメントを学ぼう!

看護学生さんのみなさん。
病棟実習はどうですか。

最近の情勢を考えると病院ではなく、学内実習となった学生さんも少なからずいるのではないでしょうか。
学内実習になると、記録、とくに看護過程の記録で評価が決まったりしませんか。
記録が大変なのは、学内実習だけじゃないですよね。
病棟実習に行っても、アセスメントを記載するために夜が寝られなかったり、朝になって記録がちゃんとできてなくて、実習に行くのがおっくうになったり・・・。
そんなこともあるかもしれません。

そこで、今回は看護過程の実習記録の一つに挙げられる「アセスメント」について具体例を用いて解説していこうと思います。

情報収集の視点やアセスメントの例もありますので、ぜひ最後まで読んでほしいなーって思います。

アセスメントの構成

看護過程は、アセスメントから始まります。そして、ステップごとに進んでいきます。
というのが、一般的に言われていることではないでしょうか。
アセスメントの構成として、まずデータ収集が最初に行われます。情報収集というやつですね。
この患者さんの疾患、症状、バイタルサイン、治療、年齢、身長、見た目、家族構成、今まで生きてきた生活歴・・・などを情報として集めるところからスタートですね。

上記の情報は、とりあえず思いついたことを羅列しただけなので、系統的でもないですし、患者さんのことを隅から隅まで知るには、少し頼りないです。
もっと系統的に網羅できるように、一人の人間として患者さんのことを理解できるようにする。
そのために、看護理論に基づく枠組みが活用されています。
いくつかの項目からアセスメントをすることで、その人が今困っていること、助けが必要なことを見落とすことなく知ることができるのです。
くわしい看護理論の枠組みについては、別の機会に解説したいと思います。

看護理論の枠組みを使って、情報収集をします。
そして、項目ごとに解釈・分析を展開していきます。
解釈・分析からでた内容を整理して、問題点や目標を抽出します。
ここまでがいわゆるアセスメントの中身であり、構成になります。

情報収集について

まず情報収集です。枠組みにそって情報を集めていきます。
まず、ここで何人かの学生さんはこう思います。

「情報って何から集めていったらいいの?カルテの何をから見ていったらいいの?」

カルテや看護師さんから伝えられる内容、実際の患者さんのところにいって目にすることや話す内容など、圧倒的な情報量にうずめられてしまします。

だからこそ、実習開始前にどんな情報からとっていくのかをシミュレーションしておくことがとっても重要になってきます。

そこで役立つのがアセスメントガイドです。

各理論の枠組みによって、項目は違ってきますが、ある程度の視点は変わりません。
実習前に自分がどのようなことを情報として優先的に取っていくのかを、あらかじめ考えておきます。
情報収集の視点をアセスメントガイドとして作成しておくのです。
この視点があるだけで、いざカルテの前に行ったときに、見る視点が全然変わってきます。

ヘンダーソンにおけるアセスメントガイドを作成しましたので、よかったら参考にしてください。

情報収集で大切なことは、すべての情報を先にとってしまうことではありません。
ガイドの視点で情報を取って、その次に解釈・分析をします。
そうすることによって、足りない情報が見えてきます。
そこからまた情報を収集していきます。

このガイドに記載されている情報がすべてではありません。
解釈・分析をして、さらに目の前の患者さんを理解するための情報を新たに見つけていくのです
このガイドの情報だけを集めたら終わりとなってしまわないように!

最初の2日ぐらいで情報だけをバーッて書いてしまう。とかは絶対にしないでください!

解釈・分析をしよう

情報収集がある程度できたら解釈・分析に入りましょう。
上記でも述べていますが、情報収集と解釈・分析は同時進行になりますので、そこは間違えないようにしてくださいね。
っていうか、看護過程はぐるぐる回るので、アセスメント、計画、実施、評価もすべて同時進行になるんですけどね。

看護学校の実習記録では、この解釈・分析に重きを置くところが多いと思いますし、ここが難しいと考えこんでしまい先に進まない学生さんもいるかとは思います。

教員に相談しても、考え方ばっかりで書き方とか見本とかは教えてくれないこともありますよね。
そこで、少しではありますが、ぼくが学生だったときに実際の患者さんじゃなくて事例展開をした内容がありますので、載せておきます。

気胸の若い男性患者さんの事例展開です。
なんか見返してみたら、ちょっともひとつですかね…。
もう少し、解剖生理であったり、原因についての根拠を記載したほうがいいですよね。
っていうツッコミをしていってみてください。
これが、クリティカルシンキングになります。そして、皆さんがアセスメントするときの練習にもなりますのでね。

さらに、参考資料としてゴードンのアセスメントを事例展開したものがありますので、これもよかったら参考にしてください。

少しは参考になったでしょうか?

書き方がわからないという人は、こんな感じで書いてもらったらいいのではないかと思います。
内容に関しては、もっと深めるべきところがあるとは思います。
皆さん自身でもっと知識を活用した展開をしていってくださいね。

解釈・分析の書き方の考え方としては、

  1. の患者さんの状態(情報)を書きます。
  2. 根拠となる一般論(本に書いてあることを要約)を書きます。
  3. 一般から導き出したことと患者さんの状態を比較します。
  4. だから、この患者さんは今こういう状態である。と結論付けます。
  5. もし、このままだったらどうなってしまうのか。成り行きも記載します。
  6. こういう状態の人への看護や援助の一般論を書きます。こんな観察とかこんな援助が必要ですよーみたいな。
  7. これを繰り返していきます。

まとめ

始めの間は、この書き方とかで悩んだりすると思います。
ただ、慣れてきたら自分なりの情報収集だったり解釈・分析であったりができるようになってきます。
実習記録って最近では、減少傾向にあるとは聞いていいますが、未だめっちゃ多いですよね。

専門学校で教員しているときは、できるだけ減らすように考えてやっていきましたが、大学に来たら、あらあら!って感じでめっちゃ多いんですよ。

良いほうに考えると、書くことで文章力がつくので、実習記録で文章力を鍛えておけば、論文を書くときにかなり役に立ちます。

ただ、毎日毎日慣れない病棟にプレッシャーの中で行って、疲れて帰ってきて文章をたくさん書いてってなるとやっぱりしんどいし、心やられますよね…。

そういう日々の中でも少しでも参考になればと思い、今回の記事を執筆しました。
最後に、実習で役立つおすすめ参考書も載せておきます。

看護学生の皆さん応援していますよ!

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